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連載コラム 『 ケロウナからのメッセージ 』
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ワーホリは期待と夢が交錯しながら、同時に不安や悩みもあるはず。
カナダにワーホリで行ったからといって、毎日が夢のような楽しい日々
が繰り返されるはずはありません。
楽しい情報は、どこのサイトにも載っています。
でも、そうじゃない情報を、ここであえてお伝えすることで、皆さんの
精神的な事前準備に役立ててもらえればうれしいです。(筆者滝沢氏より)
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★ 第2回 (2002-9-27 UP)
ワーホリでカナダの生活を安定的に楽しむためには、出来ることなら現地で何らかの仕事に就いて、労働収入を得たいと考えるのは当然のことでしょう。事実、ワーホリ予定者のほとんどの方がカナダで仕事をしたい、という希望を持っています。実際にワーホリが仕事に就けることは簡単なのか?それとも難しいのか? ということについては、残念ながら「簡単に見つかると思わないほうが良い」と言わざるを得ません。日本で生活をしていると今の日本の不景気が身に染みる分、世界で日本ほど不景気な国は無いのでは?という錯覚に陥るかと思いますけれど、世界の国の中では未だに日本ほど経済活動が活発な国は無いと思います。特に日本人が仕事を得る場合、日本国内で見つけることの方が容易であり、ひとたび外国に出ると厳しい競争の現実にさらされる結果となります。そこには言葉の問題もありますが、日本人のワーホリが働ける仕事の環境はかなり狭まっているということを覚えておく必要があると思います。
日本で求職する場合、法の基に平等な職業機会均等の立場になりますが、カナダ(外国)でワーホリという立場では残念ながら、カナダ国民が最優先される法律ですから、法的に平等ではなくなってしまう訳です。従って多くのワーホリの仕事が日本食レストランや日本人観光客相手のお土産屋さんに集中するのは、その店のオーナーが日本人だったり、仕事上、日本語が多様される場面において日本人のほうが有利であるからといえます。
「私はカナダに行ったら、日本食レストランだけはイヤ!」という声も多く聞かれますが、現実は日本食レストランであっても仕事が見つかればラッキーというものです。
また、いわゆる正社員という扱いにはなれません。時給いくらという扱いでしかなく、アルバイト的な立場なのです。いくら働いてもそれは時給の話です。
ワーホリでカナダに行ったら就職活動をしたいです!というご意見も多いですが、就職活動という概念は日本特有のものなので、日本で就職するということが、そのままカナダでも通用すると思ったら、大きなショックを受けることになります。
現在、ワーホリで仕事を持っている方は恐らく半数もいないと思われます。仮にフルタイムで仕事が出来たとしても時給計算をしてみると、どんなに多くても1ヶ月1000〜1500ドルが限界だと思います。これを日本円に換算すると8万円〜13万円という程度です。しかし、ここまでの金額を得ているワーホリの方は数えるほどしかいないと思いますし、むしろ不可能だと覚悟した方が賢明かもしれません。
カナダで仕事に就くということは、将来に渡っての経験として考えるなら是非、チャレンジするだけの価値があると思います。しかし、その収入で生活しようとか、お金を貯めようと考えるのなら、カナダで働くより日本で働いたほうがずっといいでしょう。
カナダで仕事をするということは、実生活に直結することというよりも、自分自身の経験になる!と考えるなら大きな価値があると思います。
《上の写真の説明》
*9月末になると、ケロウナはワイン用ブドウの収穫が
スタートします。天候に恵まれた今年のワインの出来映えは
例年以上だと言われています。
奥に見えるのはオカナガン湖
⇒拡大写真
前回のコラムはこちら

筆者・滝沢修さんのプロフィール
1967年生まれ長野県出身
1991年5月 ワーホリでカナダへ渡る(12ヶ月間放浪)
1998年7月 OGT Canada Enterprise Ltd,をケロウナ市に設立
1999年3月 カナダ・ケロウナ市へ移住
2000年4月 【わいん@カナダ】を設立(カナダ産ワインWEB販売)
滝沢修さんへのメールはこちらのアドレスへ:takizawa@whma.jp
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