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連載コラム 『 ケロウナからのメッセージ 』
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ワーホリは期待と夢が交錯しながら、同時に不安や悩みもあるはず。
カナダにワーホリで行ったからといって、毎日が夢のような楽しい日々
が繰り返されるはずはありません。
楽しい情報は、どこのサイトにも載っています。
でも、そうじゃない情報を、ここであえてお伝えすることで、皆さんの
精神的な事前準備に役立ててもらえればうれしいです。(筆者滝沢氏より)
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★ 第3回 (2002-12-04 UP)
カナダ・ケロウナから思うこと
11月下旬、日本出張に併せて当サイト主催の「カナダ・ワーキングホリデー勉強会」が23日に開催されました。連休ということもあって前回の勉強会に比べると参加者の数も少なかったのですが、それでもわざわざ都内をはじめ、遠方各地から集まって頂き大変嬉しく思いました。そのセミナー(ワーホリ勉強会)で、参加者の皆さんと接しながら、直接お話をお聞きし、とても真摯にワーホリを考えていることに共感しました。ですが、もう少し良い意味で「欲張り」になってみてもいいのではないだろうか?と感じたことも私の正直な感想です。
私自身、久ぶりに帰国した日本を見渡すと、以前にも増して不景気感が深まり、凶悪事件が多発し、社会情勢が不安定であることを感じずにはいられませんでした。そうした中、今の仕事を辞めてまでワーホリでカナダに行こうと決意することは、大変な決断と同時に、先行きの不安や悩みも抱えることになると思います。目の前に見える日常の風景や、今の世の中を見渡す中で、先行きに希望を見つけろ!という方がある意味では難しいのかもしれません。しかし、せっかく海外へワーホリとしてチャレンジするのであれば、もっと大きな目標や夢を持ってみる必要があると思います。
私達のころと違って、ワーホリに関する情報誌やインターネットでの成功者体験などが溢れています。そうした情報だけを知らず知らずのうちに吸収し過ぎると、いつの間にか「自分らしさ」が消えていくことに注意する必要があります。私が最も心配するのは、ワーホリに行く目的や目標を、英語の上達だけしか語れない人が、今回のセミナー参加者に限らずとても多いという点です。勿論、英語の上達、修得という目的は間違いではありません。しかし、英語の上達や修得は何もカナダに行かなくても、日本でもできるのでは?と逆説的に考えてみると、どうなりますでしょうか? 英語の勉強は結局のところ、どんな環境におかれても自分次第だという点を認識するのが大人の考えというものです。
日本にいては英語が上達しない、だからカナダにワーホリに行く、カナダに行ったら英語が上達するはずだ、ところがカナダに行ってみたら予想以上に日本人が多い、日本人が多いから自分の英語が上達しない、英語が上達しないのは日本人が多いせいだ、私は悪くない、カナダにいる日本人が悪い、私の英語が上達しないのはそうした日本人のせいだ、と。
これは大げさなようですが、実際に多くのワーホリの方が陥る問題点として今回、提起させてもらいました。再度、繰り返しますが、ワーホリに行く目的が英語の上達である、ということは間違いではありませんし、立派な考え方です。しかし、「目的はそれだけなの?」と自分にもう一度、問いただしてみてください。他に目的や目標が思いつかない人は、出発までに自分の頭で考え出した目的や目標、夢や希望を無理矢理でもいいから見つけだしてください。それが自分らしいオリジナルなモノでなければ意味がありませんから、くだらない情報誌やインターネットを探ることなく、頭のトレーニングだと思って続けてみてください。答えはすぐに見つかる訳ありません。そんなに簡単に見つからないのが普通です。でも、そうした考える癖を付けておかないと、万事が全て金太郎飴的な考え方、思考回路になってしまいます。今の日本人は、考える力、発想する力が弱いとされています。決められたことをやっていれば生活できるという人は別ですが、少なくとも具体的なマニュアルが無い(マニュアルもどきはあるが)ワーホリにチャレンジするのであれば、今のうちから、頭を徹底的に鍛えることです。その中から、自分らしいオリジナルの夢や希望をワーホリの目標に定めてみてください。
《上の写真の説明》
*高齢者に優しい町づくりを実施するケロウナでは、
こうした光景が町のあちこちで自然な風景として
見ることが出来ます。
⇒拡大写真
前回のコラムはこちら

筆者・滝沢修さんのプロフィール
1967年生まれ長野県出身
1991年5月 ワーホリでカナダへ渡る(12ヶ月間放浪)
1998年7月 OGT Canada Enterprise Ltd,をケロウナ市に設立
1999年3月 カナダ・ケロウナ市へ移住
2000年4月 【わいん@カナダ】を設立(カナダ産ワインWEB販売)
滝沢修さんへのメールはこちらのアドレスへ:takizawa@whma.jp
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